人形のモリシゲ
東の線香花火VS西の線香花火

東の線香花火-愛知県岡崎の三州火工製造「三河伝承大江戸牡丹」(線香花火の現象 牡丹→松葉→柳→散り菊)

「三河伝承大江戸牡丹」は、三州火工株式会社製造の線香花火で、東京の山縣商会が監修販売しているものです。「三河」は、徳川家康生誕の地であります。戦国時代、家康は故郷であるこの地に火薬の製造、貯蔵を特別に許しました。当初は、軍事目的の火薬も、平和な時代を迎えるとその役目を終え、観賞用の火薬「花火」として生まれ変わりました。「三河の国が花火の発祥の地」と言われる所以です。現在もこの伝統を引き継ぐ多くの花火職人により、様々な花火が作られています。日本古来の線香花火もこの地で多く作られておりました。しかし一本一本手で火薬を和紙に撚り込んで作る線香花火は、安価な外国産に押され、また線香花火を作るよい材料がなくなってしまったことで国産品はほとんど姿を消しました。あの小さな火の玉から飛び出す大きな松葉花火、消えそうで消えない可憐で優しく、どこか懐かしい線香花火・・・。この素晴らしい花火を復活させ、残したいという思いから、誕生した三州火工の純国産線香花火です。

西の線香花火-福岡県みやま市の筒井時正玩具花火製作所製造「西の線香花火」(線香花火の現象 蕾→牡丹→松葉→散り菊)

少し前まで関西の線香花火とは、ワラスボに火薬を付けた花火でした。 最近では線香花火に使用するワラスボが手に入りにくくなったようです。 今では、この西の線香花火以外に関西の線香花火を見ることはありません。 西の線香花火「スボ手牡丹」の説明 三百年変わらない線香花火の原型です。線香花火はワラスボの先に火薬を付け、それを香炉に立てて火を付けて遊んでいたことが始まりだと言われています。米作りが盛んな関西地方には、ワラが豊富にあったため、このスボ手牡丹は関西地方を中心に親しまれています。筒井時正玩具花火製作所 筒井時正玩具花火製造所の歴史 子供向け玩具花火の製造を続けて約90年、当製造所の歴史は昭和4年に遡ります。 国内唯一の線香花火製造所であった製造所(福岡県八女市)が1999年に廃業し、日本の線香花火は消えてしまう運命でした。 しかし、3代目筒井良太が線香花火の製造技術継承を願い、その製造所で修行し、製造所の廃業と同時にすべてを引き継ぎました。 同県みやま市高田町(旧三池郡高田町)で伝統の光を守り続け、現在に至ります。

東の線香花火-三河三州火工の「三河伝承大江戸牡丹」(線香花火四現象 牡丹→松葉→柳→散り菊)93秒

四現象とも素晴らしい出来栄えです。特に松葉では徐々に火花が拡散し、徐々に中央に集中する見応えのある現象です。また、最後の散り菊の真っすぐ伸びる光線は長く美しく最後の終焉に相応しい現象です。

西の線香花火-九州筒井時正の「スボ手牡丹」(線香花火四現象 蕾→牡丹→松葉→散り菊)41秒

火薬が露出しているためか燃焼時間が短く四現象を楽しむ魅力には欠けますが、この短く激しく燃焼するところにスポ手牡丹の魅力があります。

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