人形のモリシゲ
平安春峰(家紋書き職人)
人形のモリシゲ
平安春峰(家紋書き職人)
お盆とちょうちん
お盆の行事は、迎え火をたき、ご先祖の霊を迎え、家族や親戚、知人が集まり御馳走を供え歓迎する習わしです。ご先祖の霊を迎え、提灯を飾ることは、御先祖に対する最高の御馳走(お供え)とされています。お盆に提灯飾ると云う事は、今現在生きている事の感謝を最大に表現したすばらしい行為であると云えましょう。お盆提灯の淡い光の中で、故人のこと、過ぎし日のことなど、人生さまざまの機微に触れるとき、御先祖様のおかげで今の自分の命があると云う事をしみじみと感ぜずにはいられません。生活に潤いがなくなっていく中で、心に安らぎを与え、生きている事の喜びを感謝し、御先祖の霊に報いるのが、お盆の本当の意味ではないでしょうか。
ウカイ印岐阜ちょうちんカタログより
御先祖様の精霊は8月13日にあの世からこの世に来て16日に帰って行くとされます。盆提灯の灯は、「盆道」を照らす、迎え火であり送り火なのです。
関東方面の一部の地域では新暦の7月にお盆の行事を行うところもあります。
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江戸時代の提灯文化の中から優美な工芸品として、発展した岐阜の伝統工芸(岐阜提灯)が、経済産業省の伝統的工芸品に指定を受けました。極限まで細かく繊細な竹ひごと、透けるように薄く洗練された手漉き和紙や正絹布に木版と型紙による絵付けや一つずつ手描きされた(火袋)は日本の伝統美そのままではないでしょうか。三百年以上の長い伝統が育み、発展してきた(岐阜提灯)の工芸品としての芸術性が評価された証明といえます。岐阜提灯の製造手法は昔より変わる事なく代々受け継がれてきました。特に「火袋」の製造は技術の発達した今日に於いても機械では不可能に近い程、人間の繊細な技術を要する優美なものなのです。私達は、たとへ素材が時代と共に変化してもどこまでも「優美さ」を追求した「岐阜提灯」の製造手法を守り育てていることを誇りに感じています。
日本のこころに灯をともすウカイ印の岐阜ちょうちんカタログより
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