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人形のモリシゲ

平安春峰

究極の国宝大鎧展ー春日大社国宝殿 竹虎雀大鎧と菊一文字大鎧

究極の国宝大鎧展ー春日大社 国宝殿

国宝大鎧の双璧

春日大社 赤糸威大鎧(竹虎雀飾)

櫛引八幡宮 赤糸威大鎧(菊一文字飾)

全国には、国宝の鎧が18領あります。その中でも最も有名な大鎧が上記の2領です。同じ作者が約1000年前に制作し、幸運にも今日に至っています。今だに奉納した武将がわかっていない上に遠く奈良と青森に離れて奉納されているのも謎に包まれています。いつの日か、青森県に見に行こうと思っていたところ、この度2領並べて見る事ができ大変幸運でした。しかしながら、撮影禁止の為、鎌倉時代の荘厳な火焔太鼓をバックに1000年の時を経て大鎧双璧2領が立ち並ぶ姿を写真に収めることが出来ませんでした。1階の展示ホールは、撮影が可能でした。1階入口小ホールには、色鮮やかな屋島合戦図屏風が飾られており国宝赤糸威大鎧竹虎雀飾の映像が全体と各箇所細部に渡り紹介されていました。大ホールには、昭和52年に制作された圧巻の火焔太鼓が展示されていました。12月17日に行われる春日若宮おん祭りに使用されるということでした。おん祭りの御渡り式と神事芸能は国の重要無形民俗文化財に指定されています。

春日大社国宝殿1階展示ホール 竹虎雀大鎧動画と巨大火焔太鼓

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春日大社の国宝赤糸威大鎧竹虎雀飾と2025EXPOイタリアパビリオン巨神アトラス像

NHK大河ドラマ「べらぼう」では、蔦谷重三郎の生涯が描かれています。蔦屋重三郎は、優れた絵師と共に、今日では世界から摺りの極みと称賛される浮世絵の世界を世に広めた人物です。世界の人々を魅了する浮世絵ですが明治の初め廃仏毀釈により浮世絵は紙くず同然になります。美術商林忠正は紙くず同然となった浮世絵をかき集め海外で売りさばきます。当時は、売国の商人として汚名を着せられます。しかし、海外の人々の手に渡ったおかげで、今日貴重な作品の数々を目にすることが出来ます。林忠正は、後に1900年第五回パリ万博(エッフェル塔は当時のレガシー)の日本館を任されることになります。そして、日本の優れた伝統工芸品や国宝までも日本館に展示します。当時、フランスの人々は、東洋の名も知れぬ日本の文化芸術のレベルの高さに驚愕します。その影響は大きくジャポニズムとよばれ、モネやエミールガレ、ピカソなどの芸術家達に影響を及ぼします。7月5日より究極の国宝大鎧展が春日大社国宝館で開催れます。国宝の鎧の中でも最も豪華で美しいと言われている赤糸威大鎧竹虎雀飾も125年前の第五回パリ万博に飾られました。当時、明治天皇は、日本の宝と言える国宝が海を渡ってフランスに運ぶことに懸念を示されます。船が沈むこともあるわけですから当然のことです。そこで、「不幸なことが起こったらどうするつもりなのか」と問われます。林忠正は「共に死にます」と答えたそうです。林忠正の並々ならぬ覚悟を見てとられ許されることになったと言うエピソードが残っています。当時も今も本物を運ぶということは、相当の覚悟と責任を伴います。それ故に、見る人を魅了します。125年前の日本館も大変な人気だったようです。2025EXPOイタリア館も本物の巨神アトラス像を飾っています。もちろん一番人気のパビリオンになっています。本物を日本に運ぶことを決断された責任者と関係者の人々の勇気と情熱、そして、愛国心に感動するばかりです。

(画像1)イタリア館では、ギリシャ神話に登場する巨神アトラス像の中でも特に有名なナポリ国立考古学博物館が所蔵する西暦150年ごろに制作された「ファルネーゼの巨神アトラス像」が展示されています。アトラス像は勿論の事、その見せ方が素晴らしい、はじめに、古代ローマの円形競技場のような映像室に案内されます。正面の巨大スクリーンに感動的な映像が流れていきます。映像が終わろうとした頃に四枚の巨大スクリーンが反転し入場口となり大ホールが現れます。大ホール奥に巨神アトラス像が見えてきます・・・とても感動的な演出です。

(画像2)ミケランジェロの「キリストの復活」

(画像3)週替わりのヴェナフロのヴィーナス

(画像4)西ヨーロッパにおけるバロック絵画の幕開けを告げた画家と言われているカラヴァッジョの「キリストの埋葬」・・・あたかもスポットライトが充てられているかのような輝きを放っています。

イタリア館は、「芸術は命を再生する」をテーマにしており、国を代表する古代から近現代の芸術品が一堂に会するイタリアの本気を感じるパビリオンです。

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端午の節句飾りとしても人気がある竹雀兜

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