人形のモリシゲ
五月人形・鎧飾り・兜飾りー京都洛冑会の京甲冑師 平安住一水 編

京都洛冑会の兜、

「兜」は綺麗な装飾品でありますが、魔除け、お護りの意味合いも兼ね備えています。京都伝統産業優秀技術者(工芸技術功労者)らの組織である京都洛冑会が、特に優れた集団で有名です。京都洛冑会とは、京都伝統産業優秀技術者(工芸技術功労者)であり、下記の三名匠により発足された会です。

「京の名匠」: 平安住一水 / 平安武久 / 粟田口清信 (順不同)

「京の名匠」:平安住一水の8号裾裏大鍬形兜朱赤

メイン画像は、平安住一水の極上竹雀之兜です。正式な作名は「平安住一水」となり京都に在住している一水の意味です。
作札や兜鉢の裏、鍬形、袱紗など多くの箇所に記載いたしております。装飾甲冑界の名匠平安住一水、プレスを使用しない叩き出し技法による甲冑面皰・脛など金物を三点合わせる三具合わせなど一子相伝の匠の技の集大成ともいえる作品です。

「京の名匠」:平安住一水の裾裏兜

平安時代~鎌倉時代の大鎧をモチーフに、平安住一水により独自に作成されたものです。この時代の甲冑は最も美しいとされています(戦国時代のものはより実践向けに進化し、装飾部分が簡略化される)。鍬形台(くわがただい:額の部分)や吹返し(ふきかえし:頬の部分)に取り付けられた錺金物(かざりかなもの)には牡丹柄が刻まれています。牡丹は獅子の好物である為縁起が良いとされ、甲冑の装飾品としてよく用いられています。錣(しころ:兜鉢の後方に垂らし首を守る部分)は、鉄地板より切り出した生地に縅糸を通す穴をあけ、小札(こざね)の形を表現するための波型に加工されています。さらに装飾として一水の独特の技法により、表面には本金箔を押し、裏面には紅透き塗りが施されています。一段一段の生地は絹糸で縅(おどし)て仕上げています(甲冑の製造様式で、小札板を糸などの緒で上下に結び合わせること)。唐櫃(からひつ:兜をのせて飾る台)は木製であり、生地に強度を増すための紗(しゃ)を貼りつけた後、柄をおいてから黒塗をすることにより特徴的なものに仕上げています。また、装飾には本金メッキをほどこした錺金物がふんだんに使用されています。

平安住一水:京の町からすぐ東隣に位置する山科の地、広大な天智天皇陵のすぐたもとの閑静な場所にある工房。四代にわたり伝統の技を継承し数百に及ぶ甲冑制作の工程は一貫した手作りのこだわりを持っています。甲冑生地をはじめ、金具周りの鉄板鍛造、飾り金具の彫刻などの技術は最高峰を誇り、その作品は「鉄の彫刻芸術」とも呼ばれるほどの京甲冑界の第一人者として高く評価されています。現在は4代目の今村達人氏が制作活動の中心となっています。

平安住一水 京製12号裾裏朱赤糸縅大鍬形兜

平安住一水 兜をみがく一子相伝の伝統的工法

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