- 五月人形
人形のモリシゲ
平安春峰(ドールコーディネーター)
人形のモリシゲ
平安春峰(ドールコーディネーター)
春日大社の国宝 赤糸威大鎧(竹虎雀飾)は、その華麗さで日本一著名であり、まさに日本の鎧の珠玉です。また威毛(おどしげ)や革所(かわどころ)などが、殆ど奉納当時のままを保ってきた点でも稀有(けう)の鎧です。 春日大社国宝殿は、国宝に指定される甲冑を日本で一番多く所蔵している美術館で、その数は5点を数えます。特に赤糸威大鎧(竹虎雀飾)は、小中学校の教科書や資料集でもおなじみの日本一豪華な鎧であり、国宝の5点はいずれも日本を代表する甲冑の傑作です。(春日大社公式サイト春日大社 国宝殿より)次に紹介する兜は、この春日大社の国宝 赤糸威大鎧(竹虎雀飾)を節句甲冑師 山田一徳が特長を模写し制作した作品です。
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奈良県春日大社の国宝竹虎雀之赤糸縅大鎧と青森県櫛引八幡宮の国宝菊一文字之赤糸縅大鎧は同じ甲冑師によって制作されたと言われています。どちらの鎧も、誰が奉納したものかわかっていません。源義経が奉納したものではないかとも言われていますが、時代考証的にそうではないようです。私は、春日大社の国宝竹虎雀之大鎧を三度見る機会がありました。見るたびに大鎧が放つ存在感に圧倒されてきました。姿かたちの均整の取れた美しさ、豪華絢爛な金物、本当に千年も前にこれだけの技術があったのだろうかと考えさせられてしまいます。全国の神社仏閣などに奉納されている鎧は多々ありますが、この鎧の存在感は他を圧倒しているのではないかと思います。唯一、同じ甲冑師の制作とされている国宝菊一文字之大鎧が肩を並べる存在感を放っているのではないかと思います。いつの日かこの大鎧に会いに行きたいと思います。遥かに離れた北と南に存在する二領の大鎧、離れて存在することも謎のようです。もし、節句に竹虎雀之甲冑を飾られているのであれば、お子様が物心つかれたころに実物の大鎧を見に行くのも良い思い出になるのではないでしょうか。
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